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尿糖の意味

[2021.10.11]
「尿糖」の意味1

糖尿病というくらいですから、糖尿病の患者様は必ず尿に糖が混じ、そうでない人には糖分は混じらないといえるのでしょうか?

腎臓は、24時間ひとときも休みなく血液から尿を作り続ける装置(臓器)です。
もちろん血の中の糖分(血糖)細胞の大切なエネルギーです。
ですから、間違っても捨てないようにいつも大切に集めるようにしています。

しかし、あまりに血の中の糖分が多いと捨てないように集める力が追いつかない為、尿の中に糖が混じってしまいます。

この境目は、個人により異なりますが血糖値にして、およそ160-180mg/dlといわれています。(なお、この値は尿糖排泄域値と呼ばれています。)

 

「尿糖」の意味2

尿糖が(+)になる血糖値は、糖尿病になったと言えるのでしょうか?
つまり160-180mg/dlという糖尿病になったといえるのでしょうか?

まずは正常な人でこの血糖値をとることは、特別な例外(腎性糖尿や75gOGTT時等)を除き、ないと考えて問題ないと思われます。

次に予備軍(境界型)の人では、食後の血糖値が140mg/dl程度から199mg/dlまで上昇することはあります。よって、ある場合もない場合もあるといえます。

最後に糖尿病の人では、食後の血糖値が200mg/dl以上であると認められることが診断基準の一つです。
よって、見られることが多いことになります。

しかし、糖尿病の患者様でも、朝食の前などで血糖値が160mg/dl以上ある人は少ないです。よって必ず尿に糖が混じっていると考えるのは早計です。

結論として言えるのは尿糖(+)の場合、少なくとも糖尿病の予備軍か糖尿病である可能性が高いといえます。
さらに言えば、残念ではありますが、「再検査をして正常だから問題ない。」ということにはなりません。

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