どこよりも早い週一回の皮下注射ビデュリオン®使用報告 (2013/7/19)
週一回の皮下注射ビデュリオン®発売から2ヶ月が経過しました。 当クリニックでの成績について、簡単にご報告させていだたきます。まずはじめに、下記文章は誤解誤認を防ぐため、わざと難解な医学用語を使用しています。この薬は新薬として発売されたばかりであり、慎重な対応が必要とも考えています。
よって大変申し訳ありませんが、この内容がご理解いただけない方は、現時点での評価についての平易な文章で説明までにもう少し時間をいただきたく存じます。今後、時間が経過し患者さんの数が増えた後、再度分かりやすい言葉でご説明させていただきますので、御了解ください。
当クリニックの症例
当クリニックでは、現在6例の患者さんに使用しています。 下記は発売当初に処方し、4回以上注射された患者さんにおける感触です。
HbA1cへの効果
まず効果面では期間的にHbA1cには反映されないものの、SMBGにおけるFBSは低下しています。感覚的にはバイエッタ®と同等もしくはそれ以上のHbA1Cの低下が期待されます。よって発売承認データ程度の結果は期待できます。
また、ほぼ全く前治療のない(2週間程度のBG剤等)かなりの高血糖の患者さん(HbA1c>12%)においてさえも効果は見られています。症例を選べば大きな成果も期待できます。 当然ですが、内因性インスリン分泌が残っている症例であることが条件です。しかし、やはり糖毒性の解除が必要な印象です。
尚、体重については、現在のところバイエッタ®に劣る印象です。
副作用について
副作用面ですが、皮下硬結が必発です。薬剤の機序からしかたない一面がありますが、患者さんに十分な説明が必須です。 また、キット化された中に入っている針が非常に大きなもの(23G)です。これは特にインスリン療法実施済みもしくは他のリスキミア製剤からの置き換えの患者さんに不評です。 資材面では、止血について十分な教育がなされていないため補足が必要です。 手技習熟のために数回の通院が必要です。
まとめますと、総じて肥満をベースにした罹病期間の短い症例では、血糖コントロール効果が期待できます。ただし体重は不明。使用開始時に止血および硬結についての指導が必要です。
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